一級建築士は、創作的かつ計算も必要な複雑で大変な仕事ですが、給料をどれくらいもらっているのか知っていますか?
今回、厚生労働省の最新統計資料(賃金構造基本統計調査)の中に、一級建築士の給料が出ていたのを発見しました。
ただ、やはり国の資料は小難しく書いてあり、パッと見何が何だかわかりづらいので、なるべく噛み砕いて、
- 一級建築士の給料・ボーナス・年収
- 一級建築士の年齢別年収
- 一級建築士の手取り
といったことを、会社の大きさ毎にまとめました。
後、一級建築士といったら納期に追われて残業!クライアントに呼ばれたら飛んでいく!というイメージがあると思いますので、その点についてもまとめましたので、一緒にお伝えしたいと思います。
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一級建築士の給料・ボーナス・年収

一級建築士の平均年収は642万円程度(平均年齢50.6歳)
一級建築士の、ボーナスも含んだ年収は642万円程度です。
企業規模(平均年齢) | 給料年額(手当含) | ボーナス年額 | 年収(給料年額+ボーナス年額) |
10~99人(53.2歳) | 4,861,200円 | 1,052,800円 | 5,914,000円 |
100~999人(46.2歳) | 5,048,400円 | 1,352,000円 | 6,400,400円 |
1000人以上(48.3歳) | 5,784,000円 | 2,220,000円 | 8,004,000円 |
総合計平均(50.6歳) | 5,080,800円 | 1,345,200円 | 6,426,000円 |
厚生労働省「平成29年賃金構造基本統計調査」より。
小規模な元気のあるベンチャー企業が増えているので、会社の規模は大きくなくても給料が良いのかと思っていましたが、会社の大きさ次第で200万円以上年収が違うという結果でした。
年齢別の年収も記載されていたので、お伝えしたいと思います。
会社の大きさ毎の年齢別年収

実際に自分の歳だといくらもらえるのか?ということが気になる方が多いと思いますので、年齢別で年収をまとめてみました。
会社規模10~99人の一級建築士の年齢別年収
年齢 | 給料年額(手当含) | ボーナス年額 | 年収(給料年額+ボーナス年額) |
20~24歳 | データなし | データなし | データなし |
25~29歳 | 4,162,800円 | 424,000円 | 4,586,800円 |
30~34歳 | 4,408,800円 | 640,700円 | 5,049,500円 |
35~39歳 | 4,572,000円 | 1,253,500円 | 5,825,500円 |
40~44歳 | 5,001,600円 | 1,226,900円 | 6,228,500円 |
45~49歳 | 5,750,400円 | 1,231,200円 | 6,981,600円 |
50~54歳 | 5,740,800円 | 1,625,700円 | 7,366,500円 |
55~59歳 | 5,425,200円 | 1,208,200円 | 6,633,400円 |
会社規模100~999人の一級建築士の年齢別年収
年齢 | 給料年額(手当含) | ボーナス年額 | 年収(給料年額+ボーナス年額) |
20~24歳 | 2,949,600円 | 967,000円 | 3,916,600円 |
25~29歳 | 3,529,200円 | 1,382,200円 | 4,911,400円 |
30~34歳 | 4,435,200円 | 1,795,600円 | 6,230,800円 |
35~39歳 | 5,602,800円 | 2,067,200円 | 7,670,000円 |
40~44歳 | 5,367,600円 | 1,527,500円 | 6,895,100円 |
45~49歳 | 5,452,800円 | 1,533,700円 | 6,986,500円 |
50~54歳 | 7,544,400円 | 1,602,700円 | 9,147,100円 |
55~59歳 | 6,513,600円 | 2,140,800円 | 8,654,400円 |
企業規模1000人以上の一級建築士の年齢別年収
年齢 | 給料年額(手当含) | ボーナス年額 | 年収(給料年額+ボーナス年額) |
20~24歳 | データなし | データなし | データなし |
25~29歳 | 5,091,600円 | 1,294,400円 | 6,386,000円 |
30~34歳 | 6,152,400円 | 1,920,500円 | 8,072,900円 |
35~39歳 | 6,400,800円 | 2,659,500円 | 9,060,300円 |
40~44歳 | 6,333,600円 | 2,027,800円 | 8,361,400円 |
45~49歳 | 7,329,600円 | 3,264,200円 | 10,503,800円 |
50~54歳 | 6,201,600円 | 1,123,500円 | 7,325,100円 |
55~59歳 | 7,256,400円 | 3,199,100円 | 10,455,500円 |
企業規模が1000人を超えるところでは、大台と言われる年収1000万円を超える年代も出てくるということがわかりました。
ここまで税金を気にしないでお伝えしてきましたが、実際の手取りは?と気になる方向けに、ザックリですが試算しましたので、お伝えしたいと思います。
平均的な一級建築士の手取りは?

毎月の一級建築士の手取りは35万円程度(平均年齢50.6歳)
一級建築士の毎月の手取りは35万円程度です。
企業規模(平均年齢) | 月収(手当含) | 毎月の手取り |
10~99人(53.2歳) | 405,100円 | 338,300円 |
100~999人(46.2歳) | 420,700円 | 351,300円 |
1000人以上(48.3歳) | 482,000円 | 402,500円 |
総合計平均(50.6歳) | 423,400円 | 353,500円 |
手取り額の計算について、住んでいる地域や各個人の環境により税金の額が変わるため多少前後しますが、33~40万円程度になります。
一級建築士の一年間トータルの手取りは536万円程度
ボーナスも含めると、平均的な一級建築士の一年間の手取りは536万円程度です。
企業規模(平均年齢) | 一年間トータルの手取り(ボーナス含む) |
10~99人(53.2歳) | 4,938,200円 |
100~999人(46.2歳) | 5,344,300円 |
1000人以上(48.3歳) | 6,683,300円 |
総合計平均(50.6歳) | 5,365,700円 |
一年間で536万円を自由に使えると思うと、多いと思う人が多いのではないかと思います。
しかし、一級建築士は激務のためお金を使う時間がないというイメージがあります。
その点についてもお伝えしたいと思います。
一級建築士の残業時間は多い?

一級建築士の残業時間についても、厚生労働省の賃金構造基本統計調査に記載があったので、わかりやすくお伝えしたいと思います。
一級建築士の毎月の残業時間は14時間
毎月の一級建築士の残業時間は平均で14時間です。
企業規模(平均年齢) | 一ヶ月の残業時間 |
10~99人(53.2歳) | 10時間 |
100~999人(46.2歳) | 17時間 |
1000人以上(48.3歳) | 24時間 |
総合計平均(50.6歳) | 14時間 |
会社が大きくなるほど残業時間が増えているのがわかります。
一日の残業時間に換算すると、平均で一日1時間も残業しないということになります。
これぐらいなら許容範囲という方も多いのではないかと思います。
ただ、本記事でお伝えした残業時間は、厚生労働省の調べになり、企業側が正確に申請していない可能性もありますので、悪しからず。
まとめ
- 一級建築士の平均年収は642万円程度。
- そこからザックリ試算すると一年間トータルの手取りは536万円程度。
- 残業は1日1時間もしない。
今回、厚生労働省の調査結果を見てみると、一級建築士の給料は思ったよりも高く、残業も少ないということで、個人的に一級建築士の労働条件は良くないというイメージがありましたが、勘違いでした。
職業別の年収と残業時間について調べていて面白いと思ったでの、引き続き他の職種についてもまとめていきたいと思います。
最後までご確認いただき誠にありがとうございます。