保育士は、大切なお子さんを預かるという重要な仕事の割に給料が安いと言われています。
今回、厚生労働省の最新統計資料(賃金構造基本統計調査)の中に、保育士の給料が出ていたのを発見しました。
ただ、やはり国の資料は小難しく書いてあり、パッと見何が何だかわかりづらいので、なるべく噛み砕いて、
- 保育士の給料・ボーナス・年収
- 保育士の年齢別年収
- 保育士の手取り
といったことを、会社の大きさ毎にまとめました。
後、保育士といったら残業!というイメージが強いと思いますので、その点についてもまとめましたので、一緒にお伝えしたいと思います。
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保育士の給料・ボーナス・年収

保育士の平均年収は342万円程度(平均年齢35.8歳)
保育士の、ボーナスも含んだ年収は342万円程度です。
企業規模(平均年齢) | 給料年額(手当含) | ボーナス年額 | 年収(給料年額+ボーナス年額) |
10~99人(36.2歳) | 2,739,600円 | 681,800円 | 3,421,400円 |
100~999人(35歳) | 2,780,400円 | 635,000円 | 3,415,400円 |
1000人以上(34.6歳) | 2,923,200円 | 526,600円 | 3,449,800円 |
総合計平均(35.8歳) | 2,758,800円 | 662,500円 | 3,421,300円 |
厚生労働省「平成29年賃金構造基本統計調査」より。
保育園は小規模なところが多いという印象でしたが、1,000人以上の保育士を抱えている企業があるというのが驚きでした。
保育士の給料は会社の大きさに関係なく、どこも似たような給料がもらえるという結果でした。
年齢別の年収も記載されていたので、お伝えしたいと思います。
会社の大きさ毎の年齢別年収

実際に自分の歳だといくらもらえるのか?ということが気になる方が多いと思いますので、年齢別で年収をまとめました。
少し長くなりますが、出来る限り簡単にまとめてみました。
会社規模10~99人の保育士の年齢別年収
年齢 | 給料年額(手当含) | ボーナス年額 | 年収(給料年額+ボーナス年額) |
20~24歳 | 2,432,400円 | 371,300円 | 2,803,700円 |
25~29歳 | 2,611,200円 | 534,200円 | 3,145,400円 |
30~34歳 | 3,002,400円 | 880,200円 | 3,882,600円 |
35~39歳 | 3,355,200円 | 949,800円 | 4,305,000円 |
40~44歳 | 4,074,000円 | 1,101,600円 | 5,175,600円 |
45~49歳 | 3,901,200円 | 1,052,600円 | 4,953,800円 |
50~54歳 | 4,461,600円 | 1,525,200円 | 5,986,800円 |
55~59歳 | 3,734,400円 | 848,300円 | 4,582,700円 |
会社規模100~999人の保育士の年齢別年収
年齢 | 給料年額(手当含) | ボーナス年額 | 年収(給料年額+ボーナス年額) |
20~24歳 | 2,479,200円 | 236,500円 | 2,715,700円 |
25~29歳 | 2,805,600円 | 500,100円 | 3,305,700円 |
30~34歳 | 3,222,000円 | 794,800円 | 4,016,800円 |
35~39歳 | 3,073,200円 | 837,900円 | 3,911,100円 |
40~44歳 | 2,704,800円 | 752,700円 | 3,457,500円 |
45~49歳 | 4,780,800円 | 1,500,300円 | 6,281,100円 |
50~54歳 | 4,054,800円 | 1,142,800円 | 5,197,600円 |
55~59歳 | データなし | データなし | データなし |
企業規模1000人以上の保育士の年齢別年収
年齢 | 給料年額(手当含) | ボーナス年額 | 年収(給料年額+ボーナス年額) |
20~24歳 | 2,635,200円 | 279,600円 | 2,914,800円 |
25~29歳 | 3,042,000円 | 677,200円 | 3,719,200円 |
30~34歳 | 2,961,600円 | 735,500円 | 3,697,100円 |
35~39歳 | 3,242,400円 | 909,300円 | 4,151,700円 |
40~44歳 | 4,180,800円 | 699,400円 | 4,880,200円 |
45~49歳 | データなし | データなし | データなし |
50~54歳 | データなし | データなし | データなし |
55~59歳 | データなし | データなし | データなし |
皆さんの年齢で貰える給料はいかがでしたでしょうか。
会社の大きさが大きくなるほど、長く続ける人が少なくなっているというのは面白いデータでした。
大きい会社では、順調に給料が上がっているのに辞める人がほとんどということは、ある一定の年齢までいくと、会社にいずらいという雰囲気でもあるのでしょうか。
ここまで税金を気にしないでお伝えしてきましたが、実際の手取りは?と気になる方向けに、ザックリですが試算しましたので、お伝えしたいと思います。
平均的な保育士の手取りは?

毎月の保育士の手取りは19万円程度(平均35.8年齢歳)
保育士の毎月の手取りは19万円程度です。
企業規模(平均年齢) | 月収(手当含) | 毎月の手取り |
10~99人(36.2歳) | 228,300円 | 190,600円 |
100~999人(35歳) | 231,700円 | 193,500円 |
1000人以上(34.6歳) | 243,600円 | 203,400円 |
総合計平均(35.8歳) | 229,900円 | 192,000円 |
手取り額の計算について、住んでいる地域や各個人の環境により税金の額が変わるため多少前後しますが、19~20万円程度になります。
保育士の一年間トータルの手取りは285万円程度
ボーナスも含めると、平均的な保育士の一年間の手取りは285万円程度です。
企業規模(平均年齢) | 一年間トータルの手取り(ボーナス含む) |
10~99人(36.2歳) | 2,856,900円 |
100~999人(35歳) | 2,851,900円 |
1000人以上(34.6歳) | 2,880,600円 |
総合計平均(35.8歳) | 2,856,800円 |
個人的には、幼少時という多感な時期のお子さんを預かる重要な仕事にも関わらず、年間の手取りが285万円程度というのはいかがなものかと思います。
給料あまり多くないですが、それ以上に保育士は激務のためお金を使う時間がないというイメージがあります。
その点についてもお伝えしたいと思います。
保育士の残業時間は多い?

保育士の残業時間についても、厚生労働省の賃金構造基本統計調査に記載があったので、わかりやすくお伝えしたいと思います。
保育士の毎月の残業時間は4時間
毎月の保育士の残業時間は平均で4時間です。
企業規模(平均年齢) | 一ヶ月の残業時間 |
10~99人(36.2歳) | 4時間 |
100~999人(35歳) | 4時間 |
1000人以上(34.6歳) | 4時間 |
総合計平均(35.8歳) | 4時間 |
会社の大きさにかかわらず、残業時間が4時間と一定なのはなぜでしょうか。
そのような残業規則があるのか、他の何かの力がはたらいているのかかなり気になります。
一日の残業時間に換算すると、平均で一日10分強しか残業しないということになります。
これが本当なら、許容範囲という方がほとんどではないかと思います。
ただ、本記事でお伝えした残業時間は、厚生労働省の調べになり、企業側が正確に申請していない可能性がありますので、悪しからず。
まとめ
- 保育士の平均年収は342万円程度。
- そこからザックリ試算すると一年間トータルの手取りは285万円程度。
- 残業は1日10分強しかしない。
今回、厚生労働省の調査結果を見てみると、保育士の残業時間が異様に少ないということがとても気になりました。
保育士が足りないと言われている日本で、こんなに残業時間が少ないというのは疑問を抱かない人の方が少ないのではないでしょうか。
職業別の年収と残業時間について調べていて面白いと思ったでの、引き続き他の職種についてもまとめていきたいと思います。
最後までご確認いただき誠にありがとうございます。